[e@sy-buy] Copyright © Electric Mail-order Direct Corp All Rights Reserved. [http://www.ctsj.co.jp] Server powered by (株)シーティーエス

■まず、自分の耳をそこそこに、

“聴こえ”は本人だけのもの“

他のページにも書かせていただいていますが、お一人毎の聴こえは、実際にどう聴こえているか、他の者には理解できません。聴力測定データがいくらうまく採れたとしても、実際にはどういう風に聴こえているかはその耳の持ち主である本人以外には分からないと言う意味です。異論を持つ方もいるかもしれませんが、私はそう理解しています。

低い音から高い音まで、全体的に同じように増幅すれば満足できるごく初期の聴力低下の方向けの補聴器や助聴器では、上記の難しさはありませんが、通常、難聴の方の聴こえはそのように単純でないのです。

したがって、ここに私の聴こえがいくら満足できるようになっているからと書いても、私以外の方の聴こえを私と同じように感じ、満足できるレベルに調整できるとは限らない可能性があることを、始めにご理解ください。

■私の難聴履歴書

高校2年の夏だったと思います。今でもお付き合いいただいている、とても気が合う友人の三上さんが遊びに来て、私が組んだ真空管式の変調器(無線機に音声を乗せる電力増幅器)を自慢して披露した時、トランスが連続的にピーッと唸っていると告げられました。変調器はスピーカを鳴らすものではなかったので、私はそのことに気付いていませんでした。これが、私の耳が他の方なら聴こえる音が聴こえないことを知った初めての経験でした。

原因は分かりませんが、中学生のとき、海から帰って2週間、高熱を出して寝込み、毎日お医者さんの往診を受けました。当時は抗生物質や、強い注射もよく使われていて、連日そのような治療があって、原因になったかもしれません。

当時、そんな耳でも、それほど気になることは無く、たぶん、聴き落としたときは「えっ」と聴き返すことで済んでいたと思います。私自身は、そのころ耳のことで悩んだことはありませんでした。

大学を卒業して通信機のメーカに就職しました。仕事と言うことになると、聴き落としは、やはり気になります。3年ほどした頃、月の給料をはたいて補聴器を購入しました。これが購入した補聴器の第一号です。日本の一流電器メーカさんの補聴器部門の製品でした。

当時はまだアナログ補聴器。増幅器の帰還量に周波数特性を持たせた最新鋭の製品で、私の耳に合わせて高域補償をしてもらいました。しかし、現在のデジタル式のような高い補聴効果はなく、残念ながら装用結果はイマイチでした。
この頃から私の難聴の苦労が始まったように覚えています。

その後も補聴器にはお金を掛けました。耳鼻科医院にも通いました。身代り地蔵尊にすがっても見ました。残念ながら、何れも問題解決には至りませんでした。
サラリーマンも25年になり、給料も増えました。部下もたくさんできました。もちろん、責任も重くなりました。海外出張も増えました。重要な会議にも参加しなければなりません。
私は上司に恵まれて、仕事は思いっきりさせてもらっていましたが、中には聴き落としをなじる方もおられました。聴こえない苦しさは募るばかりでした。聴こえるための努力は常にして、懸命に解決策を探しました。何でもできることは試みようと努力しました。

一つ付け加えておきます。この時期の私には相当しつこい耳鳴りもありました。起きている間、常にミンミン蝉が鳴いていました。耳に注意を持ってゆけば、夏でも冬でも、いつでも、一日中、ミ--ンミ--ンです。

結局、家内の理解を得て、働き盛りの最中にサラリーマンをやめる決心をし、家族には多大な苦労を掛けました。子供たちはまだ義務教育の最中です。

退社後も、お世話になったその上司はいろいろ心配してくださり、今から考えると、あれもこれも皆私たちに対する応援だったと感謝しています。今でもお世話になりっぱなしです。

独立して、やっと仕事が順調になった頃、今度は突発性難聴に見舞われ、両耳、ほとんど聴力がなくなりました。お世話になった病院の先生は、「様子を見ましょう」と言って帰宅を勧めてくれました。私の人生もここまでか・・覚悟はありました。

約、2週間後、幸運が訪れました。左耳がいくらか聴こえてきました。右耳はだめです。でも、助かった・・、これが心からの実感でした。兎に角、本当に胸を撫で下ろしました。その後、もう少し良くなり、現在の左は500Hzを越えると中等度レベルから下がり始め、1500Hzを超えたところから3000Hzまでは高度難聴レベルの感度、更に4000Hzで110dB(重度難聴のレベル)の聴感度になり、この点以上の音域では全く聴こえません。まあ、750Hzあたりまで感度が残っているため、声が有るか無いかは補聴器なしでも何とか分かります。

その後も聴こえを求め、出会ったお二人

感謝しているお一人は、上大岡にあった補聴器店のご主人だった網盛さん。現在はお店を他に譲られ引退されています。もうお一人が、bernafonの社長だった大村さん。私に補聴器店を始めるよう背中を押してくださった方です。

網盛さんはやはり補聴器をお使いの補聴器屋さんでした。私の右耳に聴力が残っている可能性を指摘し、片耳だけ何代目かの補聴器を作り直そうと考えていた私に両耳装用の重要さを説いてくださった方で、ご自分の経験を通して熱心に調整もしてくださいました。私はこの方のおかげで長年の願望が叶い、正直、ある程度聴こえる補聴器に出会うことができました。

大村さんはある補聴器フォーラムのセミナーで事前登録を済ませていたにもかかわらず入場できず係りの方に食い下がる私と家内を、入り口付近で見ておられて入場の便宜を図ってくださり、その後、会社へお誘いいただき、bernafonを紹介し、更に私が補聴器を扱うことを勧めてくださった方でした。

このほかにも、当時営業をされていた、鈴木さん。大変お世話になりました。

■決意、この耳が味方、我が補聴器で理解

このようなことがあって、皆さんに頼っていただける、現在のおみみショップがあります。とは言っても、冒頭述べたように、他人様の耳の聴こえは私たち補聴器調整者がいくら経験を重ねても、その方に成り代わってその聴こえを実感することはできません。さまざまに限度があることはご理解ください。ただし、私どもは、自分の難聴を通して補聴器を可能な限り理解する努力をしてきました。なかなか分かり難い補聴器に埋め込まれた設定も、様々を比較検討することができます。今後も、精通するための精進を続けます。おみみショップの最強の武器は私の聴こえない耳かもしれません。

既に述べたような私の裸の耳、補聴器無しではほとんど会話は成り立ちません。現在、右耳は2000Hzと、3000Hzの2点で高-重度レベルの感度があります。多分、2?00Hz辺りにピークがあると思います。更に、右耳は他の音域に寄生聴力があります。(寄生聴力は私が勝手に作った言葉で正しい呼び方は他にあると思います。)要するに、各周波数で音圧レベルを上げてゆくと、その音と無関係な、私の場合は、2000Hzと3000Hzの間の一つの周波数の音が聴こえてきます。恐らく、生きている蝸牛内のコルチ器の感応部はその部分だけなんだろうと思っています。
マスキングをすれば問題なく測れると言う方も何方かおられましたが、ご経験があるわけではない単に想像で、実際には解決しません。左耳も、聴力が100dB まで下がっていると推測できる4000Hz点に、750Hzと1000Hzの間の音で95dB ほどの寄生聴力があります。これらは長いこと、補聴器の調整において混乱をもたらしてきましたが、現在はその処理に自己流ですが一定の解決法を見つけました。

現在の私は、完全な健常聴力者では、もちろんないですが、補聴器を装用すればほぼ不自由なく会話が可能で、常にでき過ぎとさえ感じています。このことは、かなり不自由な聴こえになった方でも、聴力カーブの問題だけなら、かなり良い聴こえになれる可能性があることを示していると思います。

もう一つ付け加えれば、会話が不自由でなくなっている今、気付けば、いつの頃からかミンミン蝉がいなくなりました。常に音を感じられるようになると耳鳴りがなくなるといわれますが、私の場合はその通りで、全く耳鳴りがなくなっています。耳鳴りに悩むお客様にも、経験談として、よくこのお話はしています。

更に、長い補聴器愛用経験から、より快適な補聴器の利用のための用具にも出会いました。友人に、(米)アリゾナ州でハンデキャップ用品を広く扱う方がいます。この方を通して様々な補聴器保守用具や、補聴器の主目的である会話のための調整に負担を掛けずに、例えば聴き難い電話機の音声を聴き易く改善するテレフォンアンプなど、数々の支援用具にも出合い利用して来ました。自分でも多くの方に使っていただくことを願って店舗でも紹介し、クリーナや除湿機などの保守用具を開発しパテントの申請もしています。関係するwebショップでの販売にもこぎつけました。

ヨコハマ・戸塚のしもくらた(下倉田)という町の県道203沿い(・・要するにローカルです・・)、戸塚駅から2-3Kmの地点にある、「豊田立体入り口」に面しているのが「おみみショップ」です。もし、聴こえる補聴器に熱意を持つ難聴の方で興味がおありなら、一度ご来店になりませんか?私の会話が皆さんを元気にするかもしれません。
聴こえれば世界が広がります。聴こえに悩む皆さん、私の経験とご自分を比べてみてください。多分、うんと可能性は有るのではないですか。

■決意その2は、「寄るもの拒まず、去るもの追わず」

前述の網盛さんがそうでした。鈴木さんもそうでした。自分流を貫くことはプライドだと思いますし、ブレないことは仕事においては信用だと思います。
私は、この方々の姿勢に倣って補聴器店を続けていこうと考えます。

無理に難聴者を追いかければ、きっと互いに不愉快さが残ると考えています。このような補聴器扱い店を山ほど見てきました。良い師範に恵まれました。

[BERNA YOKOHAMA] 補聴器を着けないときの聴こえの状態を正確に測ります。このデータを元に補聴器選びや調整が始まります。


アクセス: [詳しい地図でみる]


  • 横浜市戸塚区下倉田町 244-1
      第八山仁ビル 1階(東側)
  • お車で
      203号線 豊田立体入り口
      布川動物病院ならびすぐ前
      専用駐車場 あり
  • 江ノ電バス(戸塚駅東口発)で
      大船行・飯島団地循環
      下倉田(停)下車すぐ前
  • 時間 :
    • 火~金:10時~17時
    • 土 :事前予約の方のみ
    • 日/月/祝日:原則休業
  • ご予約: 045-861-8984