■ 耳の構造をご存知ですか

神様が設計したすばらしい耳、大切にしましょう
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耳介は私たちにとって理想的な集音器(集音器の正しい意味は下記■をご覧ください)で、いろいろな方向から来る音をじょうずに外耳道に誘導し鼓膜を振動させます。鼓膜の振動は繋がった3つの小さな骨から成る耳小骨が適切に効率よく蝸牛に伝えます。蝸牛はリンパ液で満たされていますが内部には根元が聴神経に繫がった沢山の有毛細胞が並んでいて、耳小骨から伝えられた振動が有毛細胞を震わせることで、聴神経は音を電気信号に変換して脳の聴覚中枢に伝え、脳がこの信号を理解することで、私たちは音を聞き、言葉を聴き、理解することができます。この他に頭骨を経由した音も感音系まで伝われば、音として聴こえます。
これらの構造は上の図のように、外耳、中耳、内耳、脳神経に分類されます。外耳と中耳は音を耳の内部に伝える機能を掌る伝音系、内耳と聴神経は伝わった音を脳が感じられるよう機能する感音系と分類されます。■ 通販の簡易機能の補聴器風の物を集音器と言っている販売業者が見られますが、その様なものは助聴器と呼びます。なお、助聴器は補聴器風の器具において国が定めた補聴器の基準を満たしていることを確認する型式審査を経ていないものを呼びます。一方、本来の集音器の意味は音を増幅する器具ではなく、背後に傘状の反射器を設けた工効率に音を集めるマイクロフォンをいいます。
正常な聴こえは
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正常な耳では1秒間に20回の振動の音(20ヘルツの音と言います)から、個人差はありますが、1秒間に20000回(20000ヘルツ、または20キロヘルツの音と言います)までが伝音系を伝わり感音系で電気信号に変えられて聴こえます。その聴こえ方は極く小声で囁く様に小さな大きさの音が聴こえます。この20ヘルツから20000ヘルツの音が耳介から脳まで障害なく伝わると、囁く様な小さな音から大声の話し声のような大きな音までを聞くことができます。
なぜ聴こえなくなるのでしょうか
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聴こえが悪くなるのは音の伝わり、電気信号への変換、電気信号の伝わりや脳での理解のどこかがうまく行かなくなるために起きます。例えば、鼓膜が破れて音の振動が耳小骨に伝わらなくなるとか、何かの原因で耳小骨が損傷したり、正常にテコとして働かなくなるとかいろいろですが、極めて大きな音を聴いたり、大きな音を長時間聴き続けたり加齢によって蝸牛内の有毛体が損傷するすることも聴こえなくなる原因になります。蝸牛内に伝えられた振動は中のリンパ液で奥の方まで伝わりますが、耳小骨に近い所の有毛体が高い周波数を感知し、蝸牛の奥に行くに従って順に低い音を感知するそうです。部分的に有毛体が損傷すればその部分が感知するはずの周波数の音は電気信号に変換されないため聴こえ難くなります。また、その部分の神経が損傷しても同様です。その他にも原因はいろいろあるそうで、原因や症状についての診断や治療は耳鼻科の先生に診断していただく必要があります。
補聴器の装用を勧められたら、長期間使用することになる補聴器の購入は、その専門知識と技術で判断され、優秀な製品と定評ある技術で知られる専門店のおみみショップにお任せ下さい。